68)リンゴの木と、それになるリンゴの果実の話

リンゴの木と、それになるリンゴの果実の話

■昨日の事です。一通の、お問い合わせのメールが入りました。このお問い合わせのメールには問題があり、氏名すら書いてありません。

この種のかたが最近増えてきております。それはともかくとして、当店が解答した内容をご紹介します。


その質問は次のものでした。

質問のメール
----------------

STH-1510A(プロケーブル注:1500Wミュージシャンズ電源)を使ってるですけどこれをグリーンウェーブのノイズ測定機に、かけると、どのような結果になるんですか?

----------------

■当店の解答は以下のものです。電源というものを、これにて、いかなるものか、知って下さい。
これと同じ記述は、このブログの中にも入っております。しかし、一回書くだけでは、皆さんに伝わらないのです。


プロケーブルです。

ノイズはご自分の耳だけを頼りにして、音から判断しないといけません。その機材は、交流電気の波形しかみていないと感じました。

もしくは、電源トランスの性能を計測するのは、パソコンが、スピードアップするか、否かです。それが、基準です。


■その測定機は、調べましたら、たかだか1万5千円程度のものに過ぎませんでした。

電圧などを計測するテスターとて、10万円出さないと、プロの電気工事士が使えるテスターは、手に入らないのです。


■ずっと以前に、書いた文章から、引用して解答とします。

この手のノイズカットトランスが異常に多かった。しかし、改善効果がゼロだというかたが多かったからこそ、書いたものです。


以下、ご参考下さい。

■その昔、もう10年近くも前の事でしょうか、当時記述した文章を、再度ここに紹介します。

10年前の記述で、10年近くも前の事と書いておりますので、少なくとも20年くらい前から、その手のノイズカットトランスは存在していたということです。


■下記の、オーディオ電源トランスについての「例え」による記述がそれです。
——————————————————————————————————

■交流電気の波形について

皆さんが最も惑わされやすい電源について、少し想像して、言及しておきます。あくまでも、想像ですが、事実とは、こんなところでしょう。

交流電気の波形を、オシロスコープで見て、見事になめらかになるように設計されている電源が、もし、あったとします。
これは「例え」によって、説明を試みれば、即座にその矛盾点が明らかになりますが、そうでなければ、非常にややこしく、人を惑わすことになります。


リンゴの木と、それになるリンゴの果実の話です。

1)リンゴの木が庭にあります。
2)その土壌には虫がいて、虫の出す毒が土に混じっています。
3)そのリンゴは、とてもまずいのです。食べられたものではありません。
4)自然界のリンゴですから、きちんとした、丸いものは、少ないのです。
5)丸くないことこそが、まずいことの原因だと考えて、完全な丸いリンゴになるように、遺伝子を操作した者がいました。
6)それでも丸いリンゴの中の、毒の量には、全く変化は起きず、決しておいしくならないどころか、以前同様、とてもまずいままなのですが、少なくとも、リンゴは売れるようになりました。ただし、買ったかたは、おいしいリンゴを食べれるようになったわけではありません。



⚫結論その1:

リンゴなど丸くなくてもいいですから、土壌に住みついている虫を除去して、毒をリンゴに含ませないことこそが、最も重要で緊急の課題であることは、明らかです。


従って、波形が美しい電源の音イコール、良い音にはならないという事です。
波形の美しさと音や映像の美しさとの間には、相関関係は全く無さそうです。

という事は、この事は、波形など乱れていてもいいのだ!!、という事を意味します。

ですから、決してオシロスコープなどを使って、神経症患者みたいな行動に没頭しないで下さい。
それよりも、使ったかたの、生の声、現実こそを、直視してください。

セッティンッグが間違っていれば、電源トランスの良し悪しなど、分かりようもありません。機材のセッティングを、正しくできるようになる為の「基礎」から学ぶ事がまず第一だとは思いますが・・・、

それにしたところで、ご自分の耳を、もっと信頼して下さい。


⚫結論その2:

オシロスコープくらいのものでは、決して見えない種類のノイズ、オシロスコープなどには全く反映されない種類のノイズのほうが、ノイズとしては遥かに種類が多いと思われますが(およそ最低でも20倍以上の種類があるでしょうか?)、それについて、どう考えるかが、非常に重要な課題です。

ネットのスピードが劇的に速くなる。パソコンが劇的に速くなるなどの事例ばかりが起きている以上、それらのノイズにつきましては(ビタミンと同様、人類がまだ発見していないノイズの種類のほうが、遥かに多いのだと言えます)、映像の劇的変化から、そして、ネット回線のスピードの異常な上昇などからして、特にアイソレーショントランスは、200ボルト電源トランスとともに、劇的なほどの率でノイズが削減されているのではないかと「仮定」出来るのです。


⚫私は「仮定」と書きました。


なぜならば、誰にとっても、電気を専門とする学者さんとて、電気というものは、全くの、未知の世界であるからに他なりません。

すなわち、人類の電気に関する知識は、まだまだ、よちよち歩きの初歩の段階にあり、頭で考えても、つまり分かり安く言えば、科学的に正解に至る可能性は、今のところ、ほぼゼロに等しい段階に過ぎないというのが、その実態であるからに他なりません。


⚫ただし、

1)音は誤魔化せません。
2)パソコンのスピードも誤魔化せません。


⚫音が実際に、良くなるトランス電源
⚫パソコンのスピードが、現実に速くなるトランス電源は、ノイズを実際に削減している証拠です。


この2つが、全く成り立っていないトランスは、真っ赤なニセモノだという事も、同時に意味してしる事に、留意してください。


以上です。